Wollensak(ウォーレンサックと読むみたいです)は、1940年頃にアメリカのウォーレンサック社が16mmのシネマ用として販売していたレンズです。人間だったら、もうおじいさん。ちなみに、マウントは「Cマウント」と呼ばれています。

対応するイメージサークルはCマウントレンズにしては大き目で、APS-Cのミラーレスなら少しケラれるくらいでなんとかなります。
また、Wollensak Cine Velostigmat 1inch(25mm) F1.5は、光の状況によっては、サークル型のゴーストが出ます。その辺りは作例で触れていきます。
大きさはかなりちっさいです。FUJIFILM X-T10につけたらこんな感じ。この大きさでF1.5 というのが泣かせますね。。

まずはポートレートの作例を

上の写真は少しトリミングしましたが、トリミングしていないとこんな感じ。APS-Cのカメラの場合、周辺減光はまあまあです。

猫の写真はこんな感じです。半逆光だと幻想的です。

光の入れ方によっては、このように白のサークル型のゴーストが出ます。ただ、かなり光が低くないとうまく入らないので、あまり成功率は高くないです。

順光だとこのようにちょっと色あいがこってりとした、でも何気ない感じに仕上がります。

ただの歩いている猫が、随分ドラマチックになりますね。

さて、植物でもう少し、円形のゴーストを見ていきましょう。菜の花です。

このように、カメハメ波でも出されたかのような、描写にもなります。

冬の枯れ木越しに夕日から生まれる円形ゴースト。

世界の最後の日に爆発でも起こったかのような、ゴースト。ややアニメ的。

最後は比較的、普通の写真で締めくくりましょう。普通でも十分に幻想的。

Wollensak Cine Velostigmat 1inch(25mm) F1.5は、いつもの光景を撮影するだけで、幻想的な風景に変えてしまう、小さいのに素敵なレンズです。
そして、光の角度によっては、円形ゴーストが出るという楽しみもあり、APS-Cやマイクロフォーサーズのミラーレスに装着するオールドレンズとしては、なかなかクセになるレンズかと思います。なにより、シネレンズということで、映画撮影なりきりみたいな気持ちで撮れるのがいいですね。